イギリス、マンチェスター 2018年4月9日 - Blackmagic Designはこの日、「Akira Project」や「Temple」の監督・脚本を手がけたグエン・アン・グエン(Nguyen Anh Nguyen)氏による新作SFスリラーの撮影において、URSA Mini 4.6KおよびURSA Mini Proが使用されたことを発表した。
新作SFスリラー「Hyperlight」の編集、カラーグレーディング、フィニッシングにはDaVinci Resolve Studioが使用され、ビジュアルエフェクトはVFXスーパーバイザーであるサンティアゴ・メンギニ(Santiago Menghini)氏の監督の下、Fusion Studioで作成された。
撮影監督を務めたシムラン・ディーワン(Simran Dewan)氏は、宇宙船の中という限られた空間で撮影の大部分が行われた「Hyperlight」において、URSA Miniのコンパクトな形状と人間工学に基づいたデザインは理想的だったと話す。 「URSA Miniは軽くて操作も簡単です。クイックリリースプレートに乗せて、様々なセットアップに容易に切り替えられました」と同氏。 「しかも、セットの隅のわずかな空間に配置して、ユニークなアングルで撮影できました。」
ディーワン氏は自身の好むワークフローである、CinemaDNG RAWで撮影を行った。 「ポストプロダクションに向けて、よりラティチュードが広く、情報量の多いデジタルネガが得られます。 私はURSA Miniを他のフィルムストックと同じように扱いました。カメラは800 ISOのまま、ライトメーターは500 ISOに設定して、ビンテージのKowaアナモルフィックレンズで撮影しました。 私は常にこのフォーマットのフィルムをイメージしていました。そして、Kowaレンズが4.6Kセンサーのカラー忠実度を完璧に補完してくれました。
URSA Miniは、ChapmanのHybridドリーとRonford-BakerのAtlas三脚ヘッドでリグ組みされた。 「インディーズ映画の制作では、常に時間に制限があります。今回の撮影でも、カメラをクイックリリースプレートに乗せて、セット間を常に移動し続けました。前のセットの一部を解体しながら、同時に次のシーンの準備をすることも多々ありました。」
その後、ラッシュとオーディオが同期され、DaVinci Resolve Studioでのオフライン編集に向けてDNxHRに変換された。DaVinci Resolve Studioは、同作品のポストプロダクションの全過程で使用された。
エディターのナオミ・シルバー・ヴェジナ(Naomi Silver-Vézina)氏は、フラグやマーカーなどの管理ツールを多用して、プロキシクリップ、プリビズショット、モックアップ、最終的なショットの識別に役立てた。 また、DaVinci Resolveのテキスト焼き付け機能とタイトルツールも使用して、後に作業を行う箇所に詳細なメモを追加した。これは、VFXを多用するプロジェクトにおいて極めて重要な作業だ。
「DaVinci Resolveを『Hyperlight』で使用した最大の利点は、最終的な編集タイムラインとカラーグレーディング環境を自由に行き来できたことです。 ワンクリックでカラーページに切り替えて、クロマキーなどを調整できました。マスクを使用した合成の微調整なども同様です。それらすべての作業が最終的な編集にとってプラスになりました」と、シルバー・ヴェジナ氏。「普通は数時間もかかるソフトウェア間のコンフォームやラウンドトリップが、DaVinci Resolveでは数分で簡単にできました。」
「Hyperlight」は、2018年5月1日、ロンドンで開催される映画祭SCI-FI-LONDONのオープニングナイトで上映される予定だ。
https://www.blackmagicdesign.com/jp/media/release/20180409-09